【事例】起き上がれない坐骨神経痛の改善例 50代男性Sさん 藤枝市在住
坐骨神経痛とは?
坐骨神経は、第4・第5腰椎および第1~第3仙骨の神経根が合わさりお尻の奥から出てくる神経です。
そこから太ももの裏を下り、ちょうど膝の裏で脛骨神経と総腓骨神経に分かれて、足先(足の裏や足の甲)まで伸びています。
この坐骨神経がその通る道のどこかで圧迫を受け、傷つく時、また、痛む時に、その神経の通り道で痛みやしびれが生じることを総称して坐骨神経痛と呼びます。
病名ではなく、このような症状を総称して坐骨神経痛と呼ぶのですね。
病的にこの坐骨神経痛の原因となるものとして
・ 腰椎椎間板ヘルニア (背骨と背骨の間のクッションである椎間板の中身が飛び出て神経を圧迫するもの)
・ 腰部脊柱管狭窄症 (24個の背骨を縦に通管。脊柱管が狭くなり中を通る神経が圧迫されているもの)
・ 脊椎すべり症 (背骨のズレから神経が圧迫をうけているもの)
・ 梨状筋症候群 (坐骨神経の通り道であるお尻部分の筋肉(梨状筋)の緊張により神経が圧迫を受けているもの)
などが挙げられます。
また、症状として、
痛み: 「電気が走るような鋭い痛み」「焼けるような感覚」「締めつけられるような感覚」
しびれ: 「ピリピリとしたしびれ」、「足の裏の感覚が鈍くなる」
不快感: 「脚の強い張り感」、「冷たい感覚」、「重だるい感覚」
が挙げられます。
実際の施療事例
2025年12月2日 坐骨神経痛で50代男性sさんご来店
8日前に、強い痛みで朝起き上がることが出来きなくなった。
以前から、慢性的に腰の重さを感じてはいた。
寝れないほどの痛みとなったのはこの8日前、
歩行時には、痺れと痛みにより体重をかけられない。
8日前より、痛みが更に悪化し3日前に足が上げられなくなる。
この間に整形外科を受診し、腰椎椎間板ヘルニアはなく、骨には異常がないと診断を受ける。
シップを処方されるが、効果を感じられなかった。
痛みが悪化。知人から紹介されていた当施療院をスマホで検索。早期解決を願い来店される。
カウンセリング
当院(オステオパシー)独自の考え方と視点 身体の痛みは結果であり原因は別にある。
ボディ(体)・マインド(精神)・スピリット(魂)が健康であって初めて体は改善に向かうと考える。
精神的ストレスは10段階で3から4程度。
アルコール 週1回程度、同級生と相当量飲む。それ以外は休みにも飲む。毎日ではない。
運動 ほぼなし
体型から腹囲が腰にかかる負担がかかっていると思われる。運動はほぼしていない。精神的ストレスはあまりないようだ。純粋に筋肉、骨格の問題であると考えられる。半年くらいのスパンでよいので減量をするよう勧める。
検査→原因を探す
筋膜レベルで全身のバランスをみる。
骨盤周囲の筋肉の緊張が目立つ。
大腿二頭筋(もも裏)の外側繊維の緊張。
骨盤全面の左右の圧痛。
胸骨の圧痛点。
横隔膜の緊張を確認。
関節
S(仙骨)左仙骨剪断(軸なし)
L5(腰椎5番)ERS-L(伸展の左側屈左回旋)
恥骨結合のズレ
背骨全体が固い。
痛みの改善だけでなく、その原因となるゆがみ全体の調整し、良い状態を自身の自己管理で維持できるところまでをゴールに設定。
調整
1回目 痛みが強く動くことが困難。
骨盤の圧痛点が消える位置に姿勢を変えると楽になる。
この安楽位で圧痛点部をリリース(カウンターストレイン)
全体の流れが悪いため、クラシカルオステオパシーで
足関節を使って全身の流れをよくする。
横隔膜をリリース。
水をよく飲み、アルコールを控えるように伝える。
安楽位での寝方を伝える。
2回目
大腿二頭筋の緊張に対して筋膜リリースを行う。
仙骨をスラスト(HVLAスラスト法)調整(受けた感じはポンッと一瞬引っ張られた感じ)。
L5と恥骨結合をMET(マッスルエナジーテクニック)で調整(受けた感じは筋トレを行っているよう)。
大腿二頭筋のストレッチ法をレクチャーする
3回目 戻ってくる、筋肉の緊張を緩める。
軟部組織テクニック。(受けた感じはマッサージ)
クラシカルオステオパシーで全身調整(受けた感じは関節を優しくリズミカルに動かされる)。
寝返りをうてるようになり、起き上がりの痛みが半減する。
歩く時、まだ怖さがある。
4回目 1週間間隔をあけての調整。
全身の緊張を再チェックする。
立った状態での前屈、後屈の動きが改善。
睡眠がしっかりとれるようになったとのこと。
ただ、歩く時には痛みが出ることがある。走ることはできない。
これまでのセルフケアを維持するようアドバイス。
5回目 10日ぶりの調整。激しく、痛みがぶり返す。
1日前に起き上がることが出来ないほどの痛み。
生活習慣では大きく変わったことがなかった。
ただ、施術後の注意で守れなかったことについて、
調整後は飲酒を控えてが守れなかったと報告される。
しかし、再び動かすことが困難な筋の緊張状態。
痛みのため、安楽位で筋膜リリースを行う。
安静にして、温めすぎないように、飲酒を控えて水を飲んで
早く寝るように指導する。ストレッチなどのセルフケアを一時休止する。
6回目 1週間後に調整。前回のぶり返した痛みは翌日より大幅にひいたとのこと。
歩く時の不安感が抜けてきた。朝の起き上がりは楽になった。
クラシカルオステオパシーで特に固い骨盤から背骨エリアを重点的に調整(受けた感じは関節を優しく揺らされている感じ)。
ストレッチのセルフケアを再開。
姿勢の取り方。重心軸の取り方をレクチャーする。
7回目 痛みの発生前の状態に戻ったとのこと。メンテナンス施療に移行する。
歩く時痛みは全く出ず、走ることもできるようになった。
以降プラス5回の施療を行い全体で12回。
坐骨神経痛がすっかりよくなったと喜びの声を頂き施療終了。
失敗した事反省点
痛みが楽になるとすぐに施術後の注意点を忘れてしまうものである。
私のアドバイスとして、最初しか口頭で注意点を伝えなかったことは、至らない点であった。
また、減量はする気になってもらえなかったので、腰にかかる負荷の問題は伝え方がうまくなかったかもしれない。
悪い生活習慣が体のゆがみを作る。
それは、関節がズレることであり、その上を通る筋肉が固くなることであり、その筋肉の中を通っている血液の流れが悪くなっていると言う事である。
この点を痛みで苦しむ方に腑に落ちるように伝え、生活を変えようという気になってもらわなければ根本的に良くなったとは言えないのだと思う。